この度、日本高血圧学会第9回臨床高血圧フォーラムを、大阪に於いて開催させていただくことになり、大変光栄に存じております。開催に当たり、ご挨拶申し上げます。
当初は、2020年5月に開催するべく鋭意準備を進めておりましたが、新型コロナウィルス感染症の状況を鑑み、3月末に1年間延期する事にさせていただきました。
新しい会期は2021年5月15日(土)・16日(日)、会場は同じく千里ライフサイエンスエンターです。
テーマは「多様性こそ力!」、サブテーマは「気がつけば百歳~健やか人生への智慧と工夫」とさせていただきました。
ポスターは、背景を明るい色に変えて、お色直しさせていただきました。モチーフは布~着物であり、布は連続性と過去からの歴史・伝統を表し、着物の裾の広がりに末広がり・未来への発展性を託しております。着物の柄には、機知に富んだ模様で「大阪」を描き、高血圧学会に集う多様な人材群を「人材の百花繚乱」として色取り取りの花に表現しております。
日本高血圧学会では、これまで、多領域の医療者と連携し、若手や女性を登用し、学会のグローバル化に取り組んでまいりました。2018年に、「ダイバーシティ推進旭川宣言-JSH旭川宣言-」を発表し、今まで以上に、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の精神に則り、多くの差異を超え、会員全員が能力を存分に発揮し、互いの尊厳を守り、価値観が尊重される診療システムを目指しています。更に、医療者と国民が一体となった啓発活動や、医療者と患者間の意思疎通において共感の姿勢で分かりやすい診療を目指します。「日本高血圧学会みらい医療計画(JSH Future Plan)」では、良い血圧で健やか100年人生をスローガンに掲げ、取り組んでいます。
本フォーラムでは、高血圧診療に関わる多職種の医療者が一堂に会し、高血圧の制圧を目指し、健康への智慧や工夫を発表・討論がなされる場となっております。
2021年はJSH2019が発刊されて2年が経過しており、その検証を行う企画や、減塩など健康に関わる栄養についての講演・展示、循環器疾患の予防・治療に関する講演、D&Iに関する講演などを予定しています。特筆すべき企画として、自然災害やコロナウィルス感染症と高血圧に関するシンポジウムを行う予定です。
会場は第1回臨床高血圧フォーラムが行われたのと同じであり、伊丹空港・新大阪駅からもアクセスが便利です。大阪での開催は、2013年・第36回日本高血圧学会総会以来です。5月の大阪は、明るく風薫る時候であり、北摂には美味しい飲食店も多く、皆様には久しぶりの大阪を楽しんでいただけると確信します。皆様のお越しを心から、お待ちしております。「大阪へ、どうぞ、お越しやす!」
第9回臨床高血圧フォーラム 会長 中村敏子