今回の第35回年次大会は、Save Teeth! Save Implants! 〜歯周病患者におけるインプラント治療〜の統一テーマのもと、多くの素晴らしい先生方にご登壇をいただきます。

今更言うまでもなく、昨今、歯周病治療を行うにあたってインプラントは「一つの治療選択肢」を越え、必須のものになってきております。しかし一方ではその普及に伴い、日々の臨床現場では、歯の保存が十分検討されたのか？歯周病学的な配慮が少し足らないのでは？などと感じざるを得ない症例も散見されるようになってきており、インプラント周囲炎という新たな課題とも向き合わねばならなくなっております。
そこで、①天然歯とインプラントの長期的共存のための治療上の注意点　②インプラント周囲炎の診断と処置　③メインテナンスの各セッションを設定し、それぞれ活発な意見交換の場を提供できればと考えております。

また、当学会の年次大会の大きな柱である各支部からの会員による口演、ポスターセッションにも多くの演題をいただいており、ランチョンセミナーも開催されます。お楽しみの懇親会もお隣のリーガロイヤルホテルにてご用意しております。

実行委員会にとって、会場の仮予約から起算しますと、実に3年をかけ準備する年次大会であります。これまで少しでも良いプログラムにするため、また少しでも良いおもてなしを提供するため、多くの議論を重ねてまいりました。
6月23〜25日の大会開催中は梅雨にあたり、気分的には晴れやかになれない時期かもしれませんが、参加者の方々におかれましては、年次大会を終えて帰途につかれる時に、実行委員会から発信されたメッセージを感じ取っていただき、少しでも明日からの活力につながれば幸いに存じます。

特定非営利活動法人　日本臨床歯周病学会
第35回年次大会 大会長　山野　総一郎